iPhoneアプリを作って
「よし、広告を入れてお小遣いを稼ごう!」
と思った瞬間、多くの人がここで立ち止まります。

Apple Store Connect、難しすぎ問題。

専門用語は多いし、
チェック項目は多いし、
何が原因でリジェクトされたのかも分かりにくい。

特に初めてのアプリ開発だと、
「え、いきなり広告入れて出しちゃダメなの?」
と戸惑う人がほとんどです。

結論から言うと──
ダメではないけど、遠回りになりがちです。


いきなり広告を実装して提出するとどうなる?

AdMobを使う場合、多くの人が最初にこう考えます。

アプリ完成

広告コードを入れる

App Storeに提出

一見、正しそうに見えますよね。

でもこのルート、
初心者には地雷が多すぎるんです。

理由はシンプルで、

  • 広告 = トラッキングの可能性
  • トラッキング = プライバシー設定が必要
  • プライバシー設定 = 記入ミスで即リジェクト

という地獄の三段跳びが待っています。

コードは正しいのに、
設定が1つズレただけで落とされる。

これ、精神的にかなり削られます。


問題を最小限にするには「順番」がある

ここで大事なのは、
一気に全部やろうとしないこと

iPhoneアプリ開発では、

機能
広告
プライバシー
審査

これを同時にやるほど難易度が跳ね上がるんですね。

だから最短ルートは、こうです。


① まずは「クリーンな状態」で審査を通す

最初の目標は、たった一つ。

「広告なし・トラッキングなし」でApp Storeに通す。

  • 広告コード:入れない
  • AdMob:まだ触らない
  • ATT(トラッキング許可):入れない

Apple の審査に対して、
できるだけ静かなアプリを出します。

この段階では
App Store Connect の
「アプリのプライバシー」も超シンプル。

  • トラッキング:なし
  • 個人データ収集:なし

これでOK。


② 審査通過後、アプリの動作をしっかり確認

無事にリリースされたら、
すぐに広告を入れたくなる気持ちを抑えてください。

ここで一度、

  • クラッシュしないか
  • 想定通り動くか
  • 変な挙動がないか

実機で確認します。

この「広告がない状態の安定版」が、
後々の安全な戻り場所になります。


③ 問題がなければATTを追加する

次のステップがATTです。

ATTとは、
「このアプリはあなたをトラッキングしてもいいですか?」
とユーザーに聞く仕組み。

ここで初めて、

  • ATTダイアログを実装
  • App Store Connectの「アプリのプライバシー」で
    トラッキング項目を正しく設定

を行います。

ATTを入れたら、必ずバージョンアップ扱いです。


④ ATT入りバージョンの審査を通す

ここでやっと、

  • トラッキングあり
  • 広告はまだ入っていない

という状態になります。

この段階で審査が通れば、
「プライバシー設定は正しい」
というお墨付きをもらえたことになります。

これ、かなり大きいです。


⑤ AdMobの審査 → 実装

ATT対応が済んだら、
ようやくGoogle AdMobの出番。

  • AdMob側でアプリ審査
  • 承認されたら
    • アプリID
    • 広告ユニットID
      を取得

ここはコピペミス厳禁

テストIDと本番IDを
間違えないように慎重に実装します。


⑥ 広告表示の確認と調整

広告を入れたら、

  • 正しく表示されるか
  • 変な位置に出ていないか
  • アプリ操作の邪魔にならないか

を確認。

問題なければ、
再びバージョンアップ審査へ


⑦ リリース → マネタイズ開始!

ここまで来て、ようやく

「広告が出て、お金が入るアプリ」

になります。

遠回りに見えるけど、
これが一番トラブルが少なく、精神も削られない道です。


ついでに、このあとにやると良いこと

最後に、余裕が出てきたらこんなこともおすすめです。

  • 広告表示頻度の微調整
  • 広告位置の改善
  • 海外向けローカライズ
  • 広告なし有料版の検討
  • 将来のサブスク設計を考える

アプリは「出して終わり」じゃなく、
育てるもの


まとめ

最短ルートは、最初に欲張らないこと。

  1. 広告なしで審査通過
  2. 動作確認
  3. ATT追加
  4. AdMob審査
  5. 広告実装
  6. マネタイズ

この順番を守るだけで、
iPhoneアプリ開発の難易度は
体感で半分以下になります。

この記事が、
これからアプリを作る誰かの
「無駄なリジェクト」を1つ減らせたら嬉しいです。