飲食店の開業準備というと、物件探しや内装、厨房機器、メニューづくりなど、目の前にはやることが山ほどあります。

看板のデザインを決めたり、食器を選んだり、仕入れ先と話をしたり。開業日が近づくほど慌ただしくなり、インターネットまわりの準備は後回しになりがちです。

ただ、お店の名前が決まった段階で、早めにやっておきたいことがあります。

それが、お店専用のGoogleアカウントを作ることです。

普段使っている個人のGoogleアカウントでも、Googleマップへの店舗登録などはできます。しかし、長くお店を続けることを考えると、最初から個人用と店舗用を分けておいた方が管理しやすくなります。

個人のメールや写真、予定などと、お店の情報が混ざらないからです。

たとえば、お店のGoogleアカウントがあれば、店舗用のメールアドレスとして使うこともできます。Googleビジネスプロフィールの管理、口コミへの返信、店舗写真の保存、地図情報の確認なども、ひとつのアカウントにまとめられます。

スタッフや家族と一緒に管理する可能性がある場合も、個人アカウントを共有するより安心です。


お店の名前でアカウントを作る

アカウント名は、お店の名前が分かるものにしておくと管理が楽です。

メールアドレスも、できれば店名に近いものにしておきましょう。

店名だけでは取得できない場合は、地域名や業種を付けても構いません。無理に長い文字列にするより、自分たちが覚えやすく、お客様にも伝えやすいものを選ぶ方が現実的です。

このアドレスは、今後さまざまなサービスへの登録に使います。

Googleビジネスプロフィールだけでなく、InstagramやLINE公式アカウント、キャッシュレス決済、予約サービス、デリバリーサービスなどを利用するときにも、メールアドレスが必要になります。

開業前から同じメールアドレスを使っておけば、登録先が増えても迷いにくくなります。

パスワードは、ほかのサービスと同じものを使い回さないようにしましょう。スマートフォンを紛失したときなどに備えて、復旧用の電話番号やメールアドレスも設定しておくと安心です。


店名や紹介文で迷っているなら、まず候補を出してみる

開業準備の段階では、まだ正式な店名が決まっていなかったり、お店を一言で説明する言葉が思いつかなかったりすることもあります。

店名は一度決めると、看板、ショップカード、Googleマップ、Instagramなど、さまざまな場所で使うことになります。そのため、簡単には決められません。

とはいえ、白い紙を前にして一から考え続けても、なかなか候補が出てこないものです。

そんなときは、店名ジェネレーターなどを使って、とりあえず候補をたくさん出してみるのも一つの方法です。

生成された名前をそのまま採用しなくても構いません。

「この単語は使えそう」
「この方向は自分のお店とは違う」
「もっと和風にしたい」
「地域名を入れた方が分かりやすい」

いくつかの候補を見ることで、自分がどのような店名を求めているのかが見えてくることがあります。

キャッチコピーも同じです。

立派な言葉を作ろうとすると難しくなりますが、「誰が、どんなときに利用するお店なのか」を短く表せれば十分です。

たとえば、同じカフェでも、

「朝の時間をゆっくり過ごせる小さなカフェ」

「仕事帰りに立ち寄れる、町の夜カフェ」

「親子で気軽に過ごせるランチのお店」

では、伝わる雰囲気が変わります。

店名や言葉に詰まったときは、無料の「HPお助けジェネレーター」で候補を出して、少し遊んでみるのもおすすめです。ときどき斜め上の案も出てきますが、それを見て「いや、うちの店はそうじゃない」と考えることも、意外と店の方向性を整理する助けになります。

HPお助けジェネレーター
(店名・キャッチコピーの生成、利用規約・営業時間表などHPで地味だけど必須部品を生成)


次にGoogleビジネスプロフィールを登録する

お店専用のGoogleアカウントを作ったら、次はGoogleビジネスプロフィールの登録です。

Googleビジネスプロフィールを整えると、Google検索やGoogleマップでお店の情報を見つけてもらいやすくなります。

飲食店を探す人の多くは、店名を知っているとは限りません。

「駅名 ランチ」
「近くのカフェ」
「地域名 居酒屋」
「子連れ レストラン」

このような言葉で検索し、表示されたお店の中から行き先を決めます。
そのときに見られるのが、営業時間、定休日、住所、電話番号、写真、口コミなどです。

登録しただけで終わりではなく、まずは基本情報をきちんと入力しましょう。

特に大切なのは、営業時間と定休日です。

営業時間が実際と違っていると、せっかく来店してくれたお客様をがっかりさせてしまいます。臨時休業や年末年始の営業についても、分かった時点で更新する習慣を付けておくとよいでしょう。

電話番号や住所も、入力間違いがないか確認します。

建物の中にある店舗や、入口が分かりにくいお店の場合は、「建物の2階」「商店街側の入口」など、短い説明があると親切です。


写真は完璧なものがそろっていなくてもいい

開業前は、まだ料理写真や店内写真がそろっていないこともあります。

その場合は、外観や入口、看板、準備中の店内など、現在用意できる写真から登録して構いません。
開業後に少しずつ写真を追加していけば十分です。

写真は、お店の雰囲気が伝わるものを意識します。

料理のアップだけでなく、店内の広さ、テーブル席、カウンター席、入口などもあると、お客様が来店時の様子を想像しやすくなります。

小さなお子さんを連れて入りやすいのか、ひとりでも利用しやすいのか、落ち着いて食事ができるのか。文章で説明しなくても、写真から伝わることはたくさんあります。

ただし、まだ決まっていない営業時間やメニューを、見切り発車で載せる必要はありません。

あとで変更すること自体は問題ありませんが、開業直後はほかの作業に追われ、修正を忘れやすくなります。決まっている情報から順番に登録していきましょう。


オープン前から登録する意味

Googleビジネスプロフィールは、オープンしてから慌てて登録するより、準備期間中に進めておく方が楽です。

登録や確認には、すぐ終わらない場合もあります。
開業日の朝に登録して、その日からすべて表示されるとは限りません。

また、オープン前に店名を検索する人もいます。
工事中の店舗を見て気になった人、Instagramの投稿を見た人、知人から開店の話を聞いた人などです。

検索したときに何も情報が出てこないより、店名、開業予定日、場所だけでも分かる方が安心感があります。

Googleマップの情報は、インターネット上にあるお店の入口のようなものです。

立派な宣伝文句を用意する前に、まず「どこにあり、いつ営業しているお店なのか」を正しく伝えることが大切です。

Googleの登録が済んだら、次はInstagramやLINE公式アカウントを作り、お店から発信できる場所を整えていきます。

なお、GoogleマップやSNSのリンクを一か所にまとめたいときは、猫店長の簡単ホームページ制作のような、小さなお店向けのサービスを使う方法もあります。最初から大がかりなホームページを作らず、必要な情報だけを分かりやすく載せるところから始めても十分です。

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次回は、飲食店のInstagramとLINE公式アカウントの使い分けを紹介します。