時給1,400円の採用を断って1,700円に賭けた47歳。その結果、両方失った

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47歳、女性。
生活費が足りなくなってきたので、久しぶりに本格的な転職活動を始めました。
前回は、フルタイムで働くための体力があるのか心配になり、ゴールデンウィークにタイミーで8時間働いてみたら、翌日見事に寝込んだというお話。

働くための体力を確認しに行って、働く自信を失って帰ってきた。

さて、そんな私が応募したのが、【時給1,400円、実働7時間、自転車で20分】の事務職。

お給料はギリギリ、でも身体への負担を考えれば悪くない。
職場見学まで進み、感触もそこそこ良好。
ここで決まるなら、それもいいのかな。

そんなふうに思っていたところへ、別の派遣会社から一本の連絡が入りました。


【時給1,700円】。しかも正社員になれるかもしれない?

紹介されたのは、こんなお仕事。
・実働8時間
・自転車で30分
・事務系の仕事
・3~6か月後には正社員登用を想定した紹介予定派遣

……。いいじゃないですか。
いや、かなりいい。

1,400円の方は実働7時間なので、1日9,800円。
こちらは1,700円で8時間だから、1日13,600円。

差額、1日3,800円。
月20日働いたら、なんと76,000円の差。

いやいやいや。
これは大きい。
大きすぎる。

昨日まで「7時間なら身体がもつかも」と言っていた私ですが、76,000円を目の前にすると、8時間働く気力がむくむく湧いてきました。

人間、現金なものです。
しかも、半年ほどで正社員になれる可能性まであるという。

正社員なら、むしろ大歓迎。
これはぜひとも挑戦したい。
派遣担当者さん、やたらノリがいい
この1,700円の仕事を紹介してくれた担当者さんが、なかなか愉快な方でした。
この3か月の転職活動で出会った担当者さんの中でも、たぶん一番おしゃべりで、ノリが軽い。
こちらも話しやすく、派遣の仕組みやら現場の事情やら、いろいろ教えてもらいました。

ただ、ちょっと気になる話も。
今回の求人は、新入社員が毎年それなりに辞めてしまうので、その補充も見込んだ募集なのだとか。

……。新入社員、そんなに辞めるんですか?
それ、仕事内容が大変なのでは。
いや、そもそも実際に何人辞めるか分からないのに、正社員登用前提で募集しているって、どういうこと?
多少の不安はありました。

でも、使える人なら正社員として採用したいというお話。
47歳という年齢も、担当者さんはあまり気にしていない様子でした。
「十分推薦できますよ」という感じだったので、こちらもその気になります。

自転車30分?
行きますとも。

実働8時間?
働きますとも。

時給1,700円を目の前にすると体力なんて些細な事です。
こうして、1,700円の社内選考をお願いすることにしました。


【1,400円】から採用の連絡が来た

さて、どうする
ところが、ここで困ったことが起きます。
先に職場見学をしていた1,400円の派遣会社から、採用の連絡が来たのです。
(人事異動の兼ね合いでもう少し時間かかるって言ってたよね)

ありがたい。
本当にありがたい。
47歳の私を採用してくれるというのですから。

ただし、もう私の頭の中には1,700円がいます。
しかも、正社員登用の可能性つき。

1,400円の仕事を受ければ、生活費はギリギリ。
1,700円なら、少し余裕ができる。
1日3,800円。

月に76,000円。
年間にしたら、かなりの差になります。

一度見てしまった76,000円は、なかなか見なかったことにできません。
でも、1,700円はまだ採用が決まったわけではない。
そちらに賭けて落ちたら、両方失う。
分かっています。分かってはいるのですが。

結局、1,400円の方には「やはりお給料の面で……」とお伝えして、辞退することにしました。

人生、時には勝負が必要です。
できれば、もう少し勝率の高い勝負がよかった。


待つ。待つ。ひたすら待つ。

さて、1,700円の結果を待ちます。
1,400円の方は、職場見学から3日ほどでお返事が来ました。
だから、こちらも数日で分かるかな。
なんて思っていたのですが。

来ない。 連絡が来ない。

途中で一度、「少し時間がかかっています」と進捗を教えてもらったものの、そこからまた待ちます。
その間、もちろん他の求人も見ています。
でも、1,700円の仕事にかなり気持ちが傾いていたので、どうにも落ち着きません。
今、別の仕事に応募していいのかな。
ここで決まるかもしれないし。
でも落ちるかもしれないし。

そうこうしているうちに、1週間。
さらに数日。
1,400円の採用を断ってから、もう随分経っている。

そして、ようやく届いた結果は、

不採用。……。あら。
私、無職への道を自分で切り開いてしまった?

いや、まだパートは続けているので無職ではありません。
でも、せっかく決まりかけていた仕事を自分で手放して、次の仕事も逃した。

これはなかなかこたえました。
不採用の理由は、派遣担当者さんにも教えてもらえなかったそうです。

年齢だったのかな。
新入社員の補充を想定しているなら、もっと若い人の方がいいと思われたのかな。
もちろん本当の理由は分かりません。
でも、そう考えてしまうのが47歳の転職活動です。


お次は時給1,600円 隣駅近。

落ち込んでばかりもいられない。次です次。

これまた別の派遣会社の仕事。
・時給1,600円の派遣事務。
・実働7時間。
・隣駅から徒歩3分。
・入力業務がメイン。

なかなかいいじゃない!

時給は1,700円より下がりますが、通勤は楽。
仕事内容も、自分にできそう。

今度こそ、堅実にいこう。そう思って応募しました。

ところが、その翌日。
とんでもない求人を発見してしまったのです。

月給35万円、自転車15分、デザイナー正社員。何これ、私じゃん!!

その求人は、デザイナーの正社員。
・月給35万円以上。
・自転車で15分。

そして仕事内容を読んでみると、
……。え?
これ、私の仕事じゃない?
いや、ほぼそのまんま私の経歴なんですけど。

今まで近所にデザインの仕事なんてないと思っていたのに、突然こんな求人が現れたのです。

私のために用意された求人では?
もちろん、そんなわけはないのですが。


これは応募するしかない。

しかも求人には「決まり次第終了」とあります。
急がなければ。急げ急げ。
そうして、慌てて応募しました。

ここで大きな失敗をします。
自己PRと志望動機を、ものすごくあっさり書いてしまったのです。

だって、仕事内容が私の経験とほとんど同じだったんですもの。
職務経歴書を見れば、分かってもらえると思っていました。
「おお、この人、うちが欲しい経験を持っているじゃないか」
となって、面接くらいはしてもらえるだろうと。

甘かった。

今になって思えば、その会社は求人内容からして、情熱や意欲をかなり重視していそうな雰囲気でした。
それなのに、肝心の志望動機が薄い。
履歴書を読めば分かるでしょ、という態度が文章からにじみ出ていたのかもしれません。

いや、そんなつもりはなかったんですけどね。


1,600円の職場見学を延期したい。でも理由が言えない

35万円のデザイナー求人に応募した翌日、今度は1,600円の派遣会社から連絡が来ました。

「職場見学の日程を決めたいのですが」  あーーーきちゃった。
こちらも進んでいる。
本来なら喜ぶべきところです。

でも、頭の中は35万円のデザイナーでいっぱい。
もしデザイナーの仕事に決まるなら、当然そちらへ行きたい。
とはいえ、まだ書類選考中。

結果が出るまで1週間ほどかかるという話です。
ここで1,600円の職場見学をして、もし採用されたら?
また辞退することになるかもしれない。

前回、1,400円の採用を断るとき、私はかなり申し訳ない気持ちになりました。
職場見学までして、採用してもらって、それを断る。
あれをもう一度やるのは、ちょっとつらい。

そこで、職場見学の日程を延ばしてもらえないかお願いしました。

すると担当者さんから、
「理由は何でしょうか?」と聞かれます。

……。えっ。理由?

いや、他の求人に応募しているからなんですけど。
でも、そんなこと言っていいの?
「他の会社の結果を待っているので、そちらがダメだったら御社の仕事を考えたいです」
なんて、失礼じゃない?

当時の私は、本気でそう思っていました。

だから、はっきり理由を言えませんでした。
何となく濁す。
でも、納得してもらえる説明にはならない。

結果、職場見学の話はそのまま流れてしまいました。


しかも、その後しばらく、その派遣会社からは要注意人物扱い

そりゃそうですよ。
職場見学の日程を変更したいと言うのに、理由を説明しない。
担当者さんからすれば、何を考えているのか分からない応募者です。

正直に言ってはいけないと思って黙っていたら、黙っている方がよっぽど怪しかった。

なんということでしょう。
他社選考中って、言ってよかったんだ……

今なら分かる、転職活動で複数の会社に応募するのは、ごく普通のこと。
派遣会社だって、応募者が他社の選考を受けているなんてザラだし、
なんなら「今他に何社受けてますか?」って聞いてくる。

もちろん伝え方は大切ですが、
「現在、他社でも選考が進んでおり、日程を調整させていただきたいです」
と説明すればよかったんだ。

それで必ず延期してもらえるわけではないけれど。
でも、少なくとも理由を隠して不信感を持たれるよりは、ずっとよかったと思います。

47歳、転職活動の常識をひとつ覚えました。
できれば、仕事をひとつ失う前に知りたかった。


そして、35万円のデザイナー求人は……

さて。
期待に胸を膨らませて応募した、月給35万円のデザイナー正社員。

仕事内容はぴったり。
通勤も自転車15分。
今までの経験を活かせる。
これ以上ないくらいの好条件。

書類選考は1週間ほどとのこと。
待ちました。
そして結果は、

書類選考落ち。 ……。はい。

1,600円の職場見学は流れました。
35万円のデザイナー求人にも落ちました。
先に断った1,400円の仕事には、もう戻れません。

何も残っていません。

いや、残ったものはあります。
後悔です。 たっぷりと。

47歳、転職活動は応募するだけではダメらしい


ここまでで、ようやく気づき始めた

私は、転職活動そのものが下手なのではないか。(いや、薄々知ってた)
求人を見つける。
応募する。
あとは職務経歴書を読んでもらえば、経験が伝わるだろう。

そう考えていました。
でも、実際には違う。

同じ経験を持っていても、どう伝えるかで印象は変わる。
複数の求人に応募しているなら、選考日程も考えなければならない。
派遣会社とのやり取りだって、相手に分かるように説明する必要がある。
そして何より、採用が決まっていない仕事は、どんなに条件がよくても、まだ自分の仕事ではない。

当たり前のことなんですけどね。
身をもって学びました。

ただ、ひとつ困ったことがありました。

私は昔から、自己PRや志望動機を書くのが苦手なのです。

自分の経験をどうアピールすればいいのか分からない。
できることはある。でもどこまでが普通でどこからが特技?

それを立派な文章にするのが難しい。

そんな私が、ついに頼ることにしたのが、AIでした。
自分の経歴を入力して、求人票を貼り付けて、志望動機を作ってもらう。
すると、出てきた文章の立派なこと。

……。誰ですか、この優秀な人。

次回は、AIに自己PRを書いてもらったら、私が知らないスーパー事務員が誕生したお話。

次回:47歳、AIに志望動機を丸投げしたら、とんでもなく優秀な私が完成した。

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