Episode
禍々☆パラディン ~初恋は実らない方がいい~
第十四章 クヌルギア
第十四章│第十三話 庭師の秘密
あらすじを見る
破壊神アスタラとの試練を終えたアルフォンス。
その闘いの終わりは、
慈愛と祝福に満ちていた。
懐かしい面影を目にし、
アルフォンスはナナワルトルの塔を後にする。
そして、
天界では光の神ラミリアが、
時の神エイラと接触する。
『時間を進めている者がいる』
その言葉は、
調律の神の妹神エルネアの行方と共に、
時の神エイラの感情を奮い起こさせた。
そして、
塔から帰還したアルフォンスは、
つかの間の休息の中、
父オリアルに『魔王を名乗れ』とそう言われる。
目を覚ますと、外では正午過ぎの鐘が鳴っていた。なんだかすごく面倒くさい夢を見ていた気がするが、内容は思い出せない。ラミリアががちゃがちゃ言ってたような……。だんだんと頭が覚醒してくるに連れて、あわただしく人が動く気配が、いたるところでしているのに気がついた。
「んん……? なんだろう、正門の方か?」
このパンオデニウム宮殿には正門と裏門がある。その正門である『オラキュリア輝星門』の内側は、第一庭園と呼ばれる芝生と季節の花々が咲く広場がある。『オラキュリア輝星門』とは、第十三代魔王オラチュリアが建設した、防衛よりも景観をゴリ押しした門だ。
クヌルギアでのパワーアップから、俺の地獄耳はさらに進化したようだ。音というより、沸き立つ気配をとらえていた。
『輝星門』は魔界に流れる魔王の魔力分配を感知して、ほのかに輝く魔石が、ちょうど背景に当たる位置の星を正確に配置されている。
「おや、陛下。お目覚めで御座いましたか」
いつものビシッとしたスーツ姿より、はるかにビシッとした、燕尾服で身を固めたエイケンが入って来た。
「ん? えらいガッチリとキメてるなエイケン」
「ええ、それはもう! 正式な戴冠式では御座いませんが、陛下の晴れの日で御座いますので‼︎」
昨夜、父さんたちと話して、俺は魔王を名乗ることになった。ただ、俺なりに王になるには、まだいくつかやるべきことがあったので、正式な発表と戴冠式は先送りにしてある。今日はとりあえず、俺の破壊神との『祝勝会』との体で、お祝いを開くことになっている。
父さんや母さんは、格式高いパーティーを提案して来たけど、俺はそういうのにあまり興味がなかった。
※
「え? じゃあアルはどういう形で、この映えある栄誉を国民に示すというのです」
母さんは俺がパーティーに乗り気でないのをみて、不思議そうにしていた。
「いや、ね。この魔大陸に初めて帰って来た時。ファカロムの街、セパルの街、パルモルの街。そこで見て来た人たちとかね。アスタラが抱えていたみんなとか。うん。俺は格式より、みんなと美味いもんが食べたいと思う」
そう答えると、母さんはキョトンと目を丸くして俺を見つめた後に、大爆笑していた。
「あははははは! ソフィちゃんやスタちゃんから聞いていましたけども。貴方は本当に『ごはんの魔王』なのね‼︎」
「いや、そう言われると、もうなんだかね……w」
だってさ、宮廷料理とかはそりゃあすごいけど、あれは『美食と格式』であって、胃袋が喜んで気持ちが幸せになる『食』じゃないもの。
「くふふふ! じゃあアルくんはどうしたい?」
「うん、そうだなぁ。門なんか開いちゃってさ ─── 」
※
母さんの判断は速かった。
俺が出した提案を言い終わるのに被せて、『ミルザ! 王都の全ての炭屋に伝達を! 魔界中の肉を焼ける量を集めさせなさい!』だったもん。
俺が広場に顔を出すと、メイドさんだの庭師だの、色んな人たちが平伏しようとしたけど止めた。俺は亜空間から、武器制作用にストックしていた鉄鉱石を呼び出し、それを握ると脳裏にイメージする。
─── 物を生成する事象
そこに出来上がったのは、折りたためて簡単に炭火を起こせる、脚つきの簡易コンロだ。それらをみんなにお願いして、良い場所に配置していってもらう。さすがに広場の芝に、直接炭火は良くないからな。みんなが好きな場所で、好きなように楽しめるように、軽い折りたたみ式の台座で創った。
「アルくん! もう起きてて良いんですか?」
「アル、おはよ〜!」
ソフィアとスタルジャがやって来た。
「よう、おはよう。ガッツリ寝ちゃったよ!」
「あははは! 三年以上も寝食なしで戦ってたんでしょ? そりゃあ心は疲れてるってw」
うん、その通りだ。アスタラ、くっそ強いし怖かったし。今でも急に後ろからアスタラが飛びかかって来るんじゃねーかって時々思う。あまりにも多くのことを得たから、まだ全然整理が追いついてないしな。
「わっ、このコンロ、小さく畳めるの⁉︎」
「うん。持ち運びしやすくしたくてさ。炭火を起こす箱をはずして、折り畳めたら移動しやすいかなって」
「わぁー、ティフォだったら、もう販路に当たりつけてるよこれ……」
スタルジャの言葉で、あの子のことがありありと浮かんだ。うん、そうだな、ティフォならそうしている。少し前なら、いたたまれない気持ちになっていただろう。でもなんだろうな……。
自分でもよく分からないが、未だにティフォの加護はあって、クヌルギアの戦いでも彼女の神威をよく使った。
すぐ近くにいる。
そんな不思議な感覚があって、感情的にシャットダウンするような、マイナスがあまり起きていないことに驚いた。時間は先に進んでいる。いや、進むしかないんだな……。
「今日のこの会は、なにか銘打つならどうするんですか?」
「あー、銘ねぇ。『直火で焼くのって楽しいよね会』とか?」
「「ごはんだ!w」」
やっぱり俺、『ごはん大好き魔王』になるのかなぁ。
※
「破壊神との戦いは終えた! クヌルギアの試練は確かに超えて来た!」
広場に集まった群衆から、時なりのような声が上がる。みんな種族も異なれば、着ている服も違う。俺はみんなにグッと強めの魔力を配布して、アスタラから得た力の一部を体感させる。
「魔王への道は開かれている。ただ、冠を戴くのは少し待ってくれ! まだ完全なる王になるために、いくつかのやることが残っている。だが……今日は破壊神の望む、この世界の素晴らしい未来を、まずみなと分かち合いたい!」
あまりにみんなの反応が大きくて、ちょっと涙が出そうになる。うん、この形の会にして良かったな。やっぱり国や世界は、人なんだ。
「俺はみなに何かを強要する王にはならない。みなと共に生き、みなと共に苦労しよう。この広場のいたるところに、この王都の炭屋が用立ててくれた火がある。食材もふんだんに用意した! 好きに焼き、好きに飲み、今日を楽しい日だったと憶えてくれたら幸いだ! この世界に乾杯‼︎」
大歓声が上がった。嬉しいな。みんなどんな形にとらえようとも、喜びに向かった感情がこの広場を一色に染めていた。後ろでエイケンが感電した人みたいに、ヒッヒッヒッヒッって嗚咽の裏呼吸してたのが、ちょっとツボに入りかけた。
「うはっ☆ 先輩、完全に人間やめたってか、魔王すら止めて神じゃんw」
「おう、ロフォカロム! よく来てくれたな‼︎ こんな生きるのに必死な神がいるかよw」
「ぶははっ! まあ、神様だって、なってみりゃあ大変だろーし? 必死なもんじゃね?w」
こういう時にこいつのヤンキー上がり、超陽キャなノリは非常に助かる。その後ろでセィパルネ(水)とペルモリア(アリ)、アスガル(土)が『ええ〜あんたが話しかけてよぉ』みたいにじゃれついている。
「ん? シェルムシも来てくれたんだな。どうした?」
全身のいたるところから枝葉を生やした、龍種程もあろうかという巨大な白い狼。シェルムはただ震え、涙していた。
「分からぬ……分からぬのだ。ただ、ただただ涙が……」
まあ、狼も色々あるんだろう。とりあえず肉をあげておく。できれば後でナデナデさせて欲しい。広場のいたるところで、香ばしい焼ける香りと、人々の笑う声が上がる。
「ああ、こういうの。こういうのだよ。爺さんもいて欲しかったなぁ」
『会話大好き魔王』フォーネウスがいたら、きっと今頃、車座になって人がそこに集まっていたんだろうなと思った。と、急に視界が暗くなって、なんだろうと見上げた。
そこにいたのは、ヒグマみたいなサイズで二足歩行している巨大なオオサンショウウオだった。ヴィニルオオサンショウウオ。セパルの街によくいる、力持ちで働き者な種族だ。その彼が俺に大笹で包んだ大きな塊を差し出す。
「おお、セパルから遠かっただろ? ありがとうな。体が乾いたらそこらに泉があるから好きにやってくれな?
─── ん? これは……」
包みの中にあったのは、半冷凍状態の彼の腕だった。
「お、おい! 別に税金求めてねえぞ⁉︎」
彼らはセパルの街で、納税の代わりに腕を置いていく。再生力の異常に高い彼らは、数週間もあれば再生する。で、その肉がアホほど美味い。それはセィパルネの焼いてくれた料理で、いやというほど分かってはいたけども。
目の前で自分の体の一部を差し出されて食うとか、どんな漂流遭難ヒストリーだっての!
よく見たら、彼の肩から下に、小さな新しい手のひらが生えている。うわー、そこから切り取ったのねこれ……。んで、再生が早いね君。
「あ、ありがとうな! こんなに心割いて、いや肉体割いてくれるとか、びっくりだし嬉しい? よ?」
彼は大きな口を二ヘラと薄く開いて、どしどしとセィパルネ領の人々が集まる場所へと歩いていった。困るんだよなぁ、でもこれ、ものすごく美味いんだよなぁ……。
しばらく包みと彼の後ろ姿を、視線で行き来するほかなかった。
※※※
「アルくん。明日は何もしてはいけません」
「え? でも、この後にハンネスを追うために、いろいろと得た力だの、加護だのの整理をだね」
「ハウスッ!」
「 ─── !」
なんかソフィアに叱られた。短期間で頑張りすぎだと。まあ、言われてみればそうだな。体はクヌルギアの試練で別次元に成長した。でも、心はそこに追いついているかと言われれば、多分だいぶ置いてきてる。
今は自分が『何者か』すら、ちょっとよく分からない。魔術は術式を必要としなくなった。思い描けば、魔力だの神気だのが、なんか勝手に計算して起こしてくれる。んん? 俺、完全に人を辞めてるよね⁉︎ そりゃあ、何かしらの歪みが起きてもおかしくはない。
「アルくん。明日は一日、一切のポジティブな行動を禁止します」
「ポジティブ……?」
「はい。今より良く。今より改善。あれも考えとかなきゃな〜の類いは全てアウトですからね~」
言われて気がついたけど、ここ数年? ハンネスとの戦い辺りから、うん。確かにその方向で頭の中はいっぱいだったな。
「アルくんが非常にクレバーで、律儀を絵に描いたような思考回路だというのは、もうさんざん見てきました」
「律儀……」
自分ではよくわからない。出来ることを詰めて詰めて詰めた先に勝利があるからな。
……ん? これラプセルでの英才教育が悪さしてる? もしかして。
「例えばこの宮殿の庭でも眺めてください。一日で良いです。ただただ、得られる情報に、癒されるなぁ〜とか思えたらめっけもんです」
「あ、なんかそれ分かる気がする。大事そう」
「その理由とかも考えなくていいですからね? 今は気楽にポジティブな情報をただ享受する一日を作ってください」
ちょっと怖い顔だけど、真剣に考えてくれてるんだなぁと、ありがたくなって彼女を抱きしめる。
「ありがとう。明日、そうしてみるよ。教えてくれてありがとうソフィ」
「もう……。そうやって貴方はいつも純真でかわいいことを……」
ぷうっとほおを膨らませた彼女がかわいくて、思わず唇を重ねる。
「ふぅ……。も、もう! これで誤魔化されませんよ? ちゃんと明日はほうけてくださいね!」
そう言って、今度は彼女から唇を激しく求めて来た。
※
ぼーんやりだ。
この宮殿の庭は大きく分けて四つある。それは四季のない、この魔大陸の特徴を、集約した形なのかもしれない。魔大陸には四季がなく、基本この王都付近は、通年が温暖だ。魔大陸に四季の巡りはないが、地域ごとに気候が異なり、それぞれに低温〜高温と、大きく異なる。
その気候と地域性が大きく異なる植生を、この宮殿ないの四つの庭園は、見事に再現していた。
「おや、陛下。今日はお休みでございますか?」
話しかけて来たのは、この宮殿の庭師長。以前、爺さんと俺とが似ていると、いろいろ教えてくれた御老人だ。
「うん。色々とこの数年……いや、三ヶ月ほど大変だったからな。今日はのんびりと草花でも愛でてみたいなと思ったんだよ」
「ホッホッホッ。それは素晴らしいですな陛下。植物たちはみな、人を元気づけたいと願う、小さな妖精なのですから」
「…………あ、少し分かるよそれ」
草花ってなんだろうね。すごく地道に必死に、生きる様を見せて、元気づけてくれている気がする。そんな印象は前からあったけど、小さな妖精だと言われると、急に解像度が上がった。
「俺、種まきの後に間引くとか、急に出来なくなるんだよ。必死に頑張って、種から芽吹いてくれたとか思うとさ。彼らは言葉を発さないけど、双葉の表面の光を見るとわかるよね……。すごく必死だけど、それは利己的でないと思うことがあるよ」
ぼんやりとした頭で、幼い頃から思っていたことを、彼にまるッと投げてみた。なんら返答がないから、不安になって彼を見ると、驚いた顔をして固まっていた。
「あ、ごめん。変なこと言った?」
「いや! いえいえいえいえ! それを理解が出来る貴方様を、今、弟子にしたいと無謀な欲に駆られましてな……」
「はははは! 魔王を務め上げて、引退したら、ここの庭師になるのも魅力的だなぁ」
「おお〜⁉︎ 言いましたな? わしはその言葉を絶対に忘れませんぞ〜w」
そこから庭師老人ボガードの、早口、息継ぎなしの庭仕事道の話が吹き出した。正直、めちゃくちゃ面白かったし、すごく勉強になった。
土ひとつとっても、それは植物が文字通り食うもので、消えていく。だから土には命のある土を足すべきだし、根っこの周りまで届くように、ほっくりかえして命ある土を届けるとか。
「人や獣とは、植物と虫の輪廻は異なります。彼らは魔物と同じく生まれ変わりをせんのですな。だから、目の前のことに必死になる。虫は生きるための本能に、植物は心地よい環境を求める。近くにいても彼らは寄り添う可能性が高いのです」
びっくりした。確かに蘇生魔術を使う時に、虫と植物、魔物は反応が違う。そもそもが他の生物とは違ってすぐに魂がどこかに消えてしまうから、まず成功しないけど。反魂には、その種が重きを置く、本能に近い性質が表面化するのかもしれない。
「いや、めちゃくちゃ勉強になるよ。ありがとう」
「ホッホッホッ! 同じ魂の学問ですからな」
この星にどれだけの数の植物がいるだろう? 彼らにも意思があり本能があり、死の際に思うことや、大事にしていることがある。そう思うと、友人が一気に増えた気がする。
「本当にありがとう。素晴らしい視点だ。植物が全て理解できたら、それはこの星の人口よりはるか多い友人を得られることになるな」
「ホッホッホッ! アルファード殿下。陛下は本当に面白い。
─── では、楽しい時間のお返しに、わたしの秘密をお教えしましょう」
そう言ってボガードは庭園の樹を指差した。
「あれは第百二十四代アラケスタ様の樹。隣にあるのは第六十三代カペラ様の樹」
「うん? そういういわれがあるのか?」
そうたずねると、ボガードはふふふと笑う。
「庭に樹を植えるというのは、宮殿ともなると、おいそれとはできないのです。草花なら簡単ですけどなぁ。だから、そこに残り、延々と成長を続ける樹木は難しいのですよ」
「……うん、そうだな。大きくなりすぎたら、それは大変だ」
ボガードは愉快そうにほおをゆるめ、人差し指を口の前に立てて、悪戯っぽくいった。
「魔王代々、代替わりするたびに、わしはジャカランダの樹を上でおるのです」
「ジャカランダ……? どんな樹だ?」
ボガードは庭園の端に並ぶ樹々を指差した。
「あれらぜーんぶですよ♪ 全て、新魔王誕生の際に、誰にも秘密で植えて参りました」
「ははは、秘密なんだな。なぜ、ジャカランダという樹を植える?」
ボガードは遠くに見える東屋を指差す。
「クヌルギアス家の家紋は『セイジンキキョウ』。あの仄かな薄青紫の、しかし凛とした花弁を広げる花」
あの東屋は姉さんのお気に入りの、セイジンキキョウが群生する場所だ。見頃の時期は、あのあたりは薄青紫色の世界になるのだろう。
「ジャカランダの木は、その全体に薄紫の花で覆われる、それこそ紫の雲を作り出す樹。下を見ればセイジンキキョウ。上を見ればジャカランダの花」
ジャカランダの樹は別名『紫雲樹』。紫雲とは新たな時代の訪れ、その吉祥を意味する言葉。
「お忙しい魔王様が、立ち止まってセイジンキキョウに家族愛を思い出し、空を見れば紫雲のジャカランダが吉を与えている。そのように庭を整えてございます」
ああ、だからこの庭は美しく、そして精霊や妖精が楽しそうにしているんだなと理解できた。
「…………しかし、この庭にあるジャカランダの樹はかなりの数だ。ボガード、君は一体いつからここに?」
そう問えば、彼は嬉しそうに微笑んで、深々と頭を下げた。
「わしは、畏れ多くもあの癒神セラフィナ様と同じ、精霊神の血族なのですよ陛下。エイケンほどではないが、このクヌルギアス一族と、心地よく時間を過ごして来たのです」
心底驚いた。言われてみれば確かに、彼は魔族でも人族でもない。あまりに特徴が薄いから、いや、認識を阻害されていたのかもしれないが……。
目の前にいるのは、確かに風の神フォンワールのような、守護神に連なるものだった。
「セラ婆……セラフィナを知っているのか!?」
「ホッホッホッ! あの方ほど純粋で美しくなくてすみませんな☆」
まさかここでラプセルに関係する者と出会うとは……。その後、いくつか精霊界の生々しい話を聞いて、ボガードもは別れた。
色んな話を聞いたな。
そう思って庭を眺めると、そこには庭師の仕事が確かに見える、目録のような世界があった。
「こりゃあ、老後は庭師もありだなぁ」
そんな事をつぶやいた時、耳元にノイズが流れた。酷く微弱で、なんらかの妨害すら感じる。思いっきり意識を向けて、その声に集中してみた。
…………アルフォンス、里に、里に勇者が来たぞ…………
「 ─── ⁉︎」
…………わしの命に変えてでもこれは止めよう。しかし、聖剣ケイウェルクスが略奪されたあかつきには…………
俺は転移魔術を展開した。
ここまで読んだ
このページを保存して、トップページから続きを開けるようにします。
Mail Magazine
新着通知をメールで受け取る
続きの公開や新着話のお知らせをメールで受け取れます。次の更新を見逃したくない方におすすめです。